それから数週間後。

瑛太は働いていたクラブを辞めると、住んでいたアパートから宗助の事務所へと引っ越しをした。

宗助が仕事でいない間、瑛太はギターの練習を、夏々子はギターとベースと歌の練習をした。

「エイくんはミッシェルガンエレファントとビートルズが好きなんだ」

そう言った夏々子に、
「なっちゃんには好きなミュージシャンがいるの?」

瑛太は聞いた。

「あたしはね、スピッツとブランキー・ジェット・シティとポルノグラフィティとアジカン。

最近はスカパラとゴタイゴをよく聞いてるの」

夏々子が答えた。

「へえ、音楽の幅が広いんだね」

「ソウちゃんはゴタイゴとキャロルが好きなんだって」

「前に宗助さんから聞いたよ」

夏々子と瑛太は笑いあった。

その後ドラマーとして桑田が加入して、『ベイビー・スターダスト』がメジャーデビューをした。

レビュー当時の年齢は夏々子が13歳、瑛太が18歳、桑田が23歳、宗助が32歳だった。

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