常に上位に成績をキープしていたと言うこともあり、瑛太は県内一と謳われる高校への進学が決まった。
だけど瑛太の進路は高校への進学ではなく、ギタリストになるために東京へ行くことだった。
中学を卒業した夜のこと。
瑛太は自室へ入ると、すぐに荷物をまとめた。
修学旅行の時に買ったボストンバックに着替えをつめ込んだ。
普段から使っているショルダーバックには今まで貯めたお年玉が入った財布とお菓子、そしてお守りの代わりとして初めて買ったCDを入れた。
時計が朝の5時を指差した頃、瑛太は目を開けた。
服に着替えると、ミルクティー色の髪を隠すように黒のキャスケットをかぶった。
ショルダーバックをななめにかけると、ギターケースを肩に背負った。
それからボストンバックを手に持つと、まだ寝静まっている両親を起こさないように注意しながら家を出た。
家を出ると、瑛太は振り返った。
「親不孝な息子で、申し訳ありませんでした」
そう呟いた後、瑛太は頭を下げた。
* * *
だけど瑛太の進路は高校への進学ではなく、ギタリストになるために東京へ行くことだった。
中学を卒業した夜のこと。
瑛太は自室へ入ると、すぐに荷物をまとめた。
修学旅行の時に買ったボストンバックに着替えをつめ込んだ。
普段から使っているショルダーバックには今まで貯めたお年玉が入った財布とお菓子、そしてお守りの代わりとして初めて買ったCDを入れた。
時計が朝の5時を指差した頃、瑛太は目を開けた。
服に着替えると、ミルクティー色の髪を隠すように黒のキャスケットをかぶった。
ショルダーバックをななめにかけると、ギターケースを肩に背負った。
それからボストンバックを手に持つと、まだ寝静まっている両親を起こさないように注意しながら家を出た。
家を出ると、瑛太は振り返った。
「親不孝な息子で、申し訳ありませんでした」
そう呟いた後、瑛太は頭を下げた。
* * *