泣いている夏々子を宗助は抱きしめた。

「――みんな、ごめんな…」

呟くように謝った後、荒畑に視線を向けた。

「荒畑さん、全ては俺が1人でやったことです。

なっちゃんたちは関係がありません。

俺が彼らを巻き込んだんです」

懺悔をするように言った宗助に、荒畑は首を横に振った。

「俺は警察じゃないからどうすることもできーへん。

やけど、1つだけ玉井くんに言う」

荒畑はそう言った後、宗助を見つめた。

「復讐を考えていた過去を捨てて、前に向かって歩いて欲しい」