「それが事実だ」

神妙な顔で浮橋は言った。

「そんな、死んだって…」

そう言った宗助に、
「直江良助は、お前が生まれた数年後に殺された。

かつて所属していた窃盗集団の仲間たちの手によって」

浮橋が言った。

残酷すぎる真実に、宗助は声をあげて泣いた。

子供の頃から探し続けた父親は、自分が生まれた数年後に亡くなっていた。

かつて所属していた窃盗集団から“裏切り者”として追われて、仲間たちの手によって殺害された。

「――許せない…!」

父親を殺した仲間たちを許さない!

窃盗集団のボスである真木新之助(マギシンノスケ)――真木雅弘の実父である――に復讐をしてやると、心の底から宗助は誓った。