あまりにも必死に頼んでくる彼に、宗助は息を吐くしか他がなかった。

「わかったよ、やるよ」

呆れながら返事をした宗助に、
「ホント!?」

畑山は嬉しそうに言った。

「ギターを弾けると言えば弾けるけど…」

呟くように言った宗助に、
「えっ、そうなの!?」

畑山が大きな声で聞き返してきたので、宗助は人差し指で片方の耳をふさいだ。

「わーっ、超ラッキー!

やっぱり、音楽好きには悪いヤツはいないんだなあ!」

畑山はうんうんと首を縦に振ってうなずいていた。

「そうと決まれば、早速明日からな!

明日音楽室に集合!」

はしゃいでいる畑山に宗助は圧倒されるしか他がなかった。