「だから、信じているんだ。

お父さんは絶対に生きている。

今は会えないけれど、いつかは僕を迎えにくるって」

その自信に充ち溢れた表情は一体どこからきているんだと、浮橋は聞きたくなった。

だけど、真剣に父親の生存を信じている彼の夢を壊したくない。

「そこまで言うんだったらさ…」

浮橋はやれやれと言うように息を吐くと、
「いっそのこと、父親に手紙を書いて送ってやれば?」
と、言った。

「手紙?」

そう聞き返してきた宗助に、
「そっ、手紙。

後で紙をやるから、それに何か書け。

学校で起こった出来事とか、とにかくいろいろと書け」

浮橋は言った。