「ビックリしたよ。
初めて君と会った時、ビックリしたよ。
まさか、かつて仲間を裏切った男の息子が会いにくるとは思っても見なかったからな」
そう言った電話越しの声――真木に、
「父はあんたたちの非道なやり方が許せなかったから脱退しただけだ。
あんたこそ、よく僕が息子だってことがわかったな。
玉井と言う名字は亡くなった――正確に言うなら、あんたたちが殺した母の旧姓だ。
父の名字は直江だ、直江良助(ナオエリョウスケ)だ。
まあ、あんたたちが僕の行動を常に監視していたのかも知れないけどな」
宗助は言い返した。
「ハハ、監視なんて人聞きが悪い」
そう言って笑った真木に、
「12月20日の23時30分、Y区の港にこい」
宗助が言った。
初めて君と会った時、ビックリしたよ。
まさか、かつて仲間を裏切った男の息子が会いにくるとは思っても見なかったからな」
そう言った電話越しの声――真木に、
「父はあんたたちの非道なやり方が許せなかったから脱退しただけだ。
あんたこそ、よく僕が息子だってことがわかったな。
玉井と言う名字は亡くなった――正確に言うなら、あんたたちが殺した母の旧姓だ。
父の名字は直江だ、直江良助(ナオエリョウスケ)だ。
まあ、あんたたちが僕の行動を常に監視していたのかも知れないけどな」
宗助は言い返した。
「ハハ、監視なんて人聞きが悪い」
そう言って笑った真木に、
「12月20日の23時30分、Y区の港にこい」
宗助が言った。