浮橋はフッと笑うと、
「もういいだろう?

教えることは教えたんだ、そろそろ解放してくれてもいいんじゃねーのか?」
と、言った。

「まだやね」

荒畑が言った。

「はっ?

約束が全然違うじゃねーかよ!

俺が3人に全てを話したら解放する約束だっただろうが!」

浮橋が荒畑に向かって怒鳴った。

「それは玉井くんから、と言う意味やよ。

おめえさんも所詮は玉井くんに利用されていたんやよ」

冷たい声で言った荒畑から目をそらすように、浮橋はうつむいた。