「知ってるも何も、宗助から聞いただけだけどな。

こっちのちっこい女は『スノー・クイーン』のモデルになった夏々子お嬢、ベリーショートの男はドラム男子の桑田くん…であってるかな」

そう言って笑った男の顔がゆがんだ。

「イテテ…」

どうやら荒畑が男の腕をつねったようだ。

「ムダ話をしておる時間があるんやったら、早く彼らに全てを説明してくれへんか?」

冷たい声で言い放った荒畑に、
「クソ、名前の通り手荒い…イデデ!」

「話すか腕を折られるか、どっちが1つに決めてくれへんか?」

「わかった、話す!

だから腕だけは見逃してくれ!」

一体何の話をすると言うのだろう?

と言うよりも、この男は何故宗助のことを知っているのだろう?