病院を出て、スーツのポケットからスマートフォンを出すと、メールが1件きていた。

そのメールを呼んだ後、宗助は空を見あげた。

「夏ももう終わりだな…」

呟いた後、宗助はスマートフォンをしまった。

慌ただしかった夏も、もうすぐで終わりだ。

来月の終わりから始まる全国ツアーの準備もしなければいけない。

その間にやることは山積みだけど、両立は今に始まったことではない。

スタジオに戻るついでにコンビニでアイスを買おうと思いながら、宗助は歩き出した。

彼らを利用していると言う自覚がある。

だけど同時に、自分は彼らを守っている。

「あいつらには、そのうち手をひいてもらわないと…」

涼しい風が、吹いた。