宗助はかけていたサングラスを頭のうえにあげると、
「全ては、1つの物語として繋がっていたんだ」
と、言った。

「本当の対決は、これからだ」

4人の顔がピッキング・カルテットの顔になった。


ピッピッ…と規則正しく動いている電子音の音が聞こえる。

カツン…

その音をさえぎるように、ヒールが床のうえを歩いた。

クリーム色のカーテンを開けると、1人の中年女性がベッドのうえで眠っていた。

――彼女は、まだ生きている。

点滴に手を伸ばそうとしたその時だった。

「――もう終わりにした方がいいんじゃないですか?」

テナーの声が聞こえたと思ったら、隣のカーテンが開かれた。