突然語り出した四月一日に戸惑っていたら、
「ああ、すみませんでした」

四月一日は慌てて謝った。

「すみません、今のは忘れてください。

会場の方でケリーの活躍を見てきます」

四月一日はそう言って頭を下げた後、立ち去った。

「あ、あの…」

椅子から腰をあげて彼の後を追おうとした宗助だが、足元がふらついた。

「ちょっと、宗助さん」

倒れそうになった宗助を桑田が支えた。

「椅子に座って大人しくしてください」

桑田は宗助を椅子に座らせた。

ドラムの音が響いた。