夏々子が操作し始めて30分が経った頃。

「できた」

テレビを見ていた宗助に夏々子は声をかけた。

夏々子はタブレットを宗助の前に見せた。

タブレットにはハッキングしたばかりのデータが並んでいた。

「それで…データをどうするの?」

夏々子は宗助に聞いた。

「全部見るに決まってるじゃないか」

宗助は画面をタップすると、データを見始めた。

「今から!?」

夏々子の驚いた声が部屋に響いた。

「僕の予想が間違っていなかったら、もしかして…」

そう言った宗助に、
「予想って、一体何の話をしているの?」

夏々子は訳がわからないと言うように聞き返した。