「ああ、そうでしたか。

じゃあ、私は今からケリーのお見舞いに行ってきます」

四月一日は瑛太に丁寧に頭を下げた。

「彼女にお大事にとお伝えください」

桑田の言葉に四月一日は微笑むと、その場を立ち去った。

「あれ、四月一日さんは?」

そう聞いた宗助に、
「ケリーさんのお見舞い」

桑田が呆れたと言うように答えた。


時間は夜の11時になろうとしていた。

「あー、サッパリした」

露天風呂から出た宗助はバスタオルで髪を拭きながら、部屋へ向かっているところだった。

「風呂と言うものは1人で入るのが1番だな」

そう呟きながらロビーの前を通りかかった時だった。