その翌日の朝のことだった。

「玉井さん、大変です!」

スタッフの声とドアをたたく音に、宗助はベッドから起きあがった。

ドアに向かいながら着崩れしてしまった浴衣を整えると、
「どうした?」

宗助はドアを開けた。

「ライブのステージが荒らされていました!」

スタッフが青い顔で叫ぶように宗助に言った。

「な、何だって!?」

眠気が一気に吹き飛んだ。

ホテルの名前が書いてある浴衣からポロシャツとジーンズに着替えると、宗助はホテルを後にした。

走って会場へ向かうと、
「なっ…!?」

それはひどい有り様だった。