「玉井くんよりも背が高かったって、彼女は一体何センチあったんやか?」

荒畑が驚いたと言うように宗助に聞いてきた。

「180だそうですよ」

そう言った宗助に、
「俺よりも高いって言われたらどうしようかと思ってた…」

瑛太がホッとしたように胸をなで下ろした。

「大丈夫よ、エイくんよりも身長が高い女の人なんていないと思うわ」

夏々子が言った。

「へい、お待ち!」

店員がテーブルのうえに先ほど注文したメニューを置いた。

「では、カンパーイ!」

カチンと、それぞれのグラスをあわせた後、飲み始めた。

「180って、もはや若者じゃねーか!」

本山が言った。

沈黙が店内を包んだ。