「――そうね」

それに答えたのは、夏々子だった。

「これは、あたしたちに送ってきたと思った方がいいかも知れないわ」

そう言った夏々子に、
「勝負なら受けてやろうじゃん」

瑛太が言った。

3人の顔は世間を騒がせている窃盗集団の顔になっていた。

宗助はフッと笑うと、
「おもしろいな」

桑田の手から脅迫文を受け取った。

「まずはこれを送った主を探しにかかるとしよう」

宗助は言った。

「何だ、この空気は?」

瑛太に首根っこをつかまれた状態の桑田が不思議そうに首を傾げた。