「その食欲、どっからどう見てもフツーじゃありませんから」

食べ終わったばかりのカルボナーラの皿を置くと、夏々子は言った。

「あたしも不思議に思ってるわよ。

そんだけ食べたら、そんだけ太るはずよ。

なのに、エイくんは細いんだもの。

あたしも、ノブオも、不思議に思わないって言う方が間違ってる」

夏々子の声を聞き流しながら、瑛太はのんびりとカップラーメンをすすっている。

「なっちゃんも他人のこと言えねーじゃん」

瑛太はそう言い返すと、またカップラーメンをすすった。

夏々子は150センチの小柄な身長だが、その分出ているところは出ていると言う、わがままボディの持ち主だ。