夏々子はベッドから飛び出た。

「あたし、何でここに…?」

突然のことに訳がわからなくて戸惑っている夏々子に、
「起きた?」

聞きなれたその声に振り返ると、マグカップを持って笑っている宗助がいた。

「そ、ソウちゃん、ここ…?」

「沖縄」

宗助は答えると、夏々子にマグカップを渡した。

「沖縄って…何で?」

「なっちゃんには、夜も眠れないくらいに寂しい思いをさせてしまっただろ?」

宗助は言った。

「今日から1週間は、沖縄でバカンスでもしようって思って。

それから…」

「…それから?」