「えっ…!?」

3人は声をそろえて聞き返した。

1番驚いていたのは、夏々子だ。

その日は、自分と宗助が出会った日だ。

2月14日――世間がバレンタインデー一色のその時に仕事を休んで、お互いが出会ったことを祝福するのが毎年のことだった。

(どうして、そんな日にライブを…?)

今年も宗助と一緒に過ごすことを楽しみにしていた。

「今回の件で、彼らには多大なる迷惑と心配をかけてしまった。

中にはこれを機に、ファンを止めてしまった彼らもいることだろう。

フリーライブは謝罪と、もう1つ」

宗助は人差し指を出した。

「もう1度、僕らの旅につきあってくれるか…と言うことを彼らに問いかける」