「えっ…!?」
と、桑田。

「盗聴器なら、俺たちの会話は聞かれてたってことだよね」
と、瑛太は手で口をふさいだ。

盗聴器だとわかったとたんに慌てた2人に、
「大丈夫だ。

たぶん、こうすれば」

宗助はカチリと音を立ててボールペンを回した。

手のひらのうえに出されたのは、microSDカードだった。

「充電タイプの盗聴器だから電池はとうに切れている。

このカードの中に今回の事件に関する出来事があるはずだ」

宗助はポケットからハンカチを出すと、それにmicroSDカードを包んだ。

ボールペンを元に戻すと、元あったペン立てに差しこんだ。

「よし、退散」

宗助の指揮で、4人は部屋を後にした。