1時間後、作業着姿の4人が女性インストラクターの自宅を訪ねていた。

宗助がドアに耳をそばだてて、
「よし、誰もいない」

瑛太に言った。

「了解」

瑛太はポケットからヘアピンを出した。

カチャカチャと、瑛太がヘアピンを使ってドアを開けた。

「よし、開いた」

瑛太が得意気に笑った。

4人は部屋に入った。

白い手袋を手にはめると、1Kの部屋を見回した。

「あのペン立てか、引き出しの中と見た方がいいな」

そう言って指示を出した宗助に、夏々子と瑛太と桑田の3人は探し始めた。