瑛太がソファーの方に視線を向けると、そこには頭まで毛布をかぶった夏々子が眠っていた。

「何でなっちゃん、ソファーで寝てるの?」

ソファーの方を指差して聞いた瑛太に、
「ああ、僕もパンケーキができるまで寝室で寝たらって言ったんだけど…。

まあ、仕方ないな。

なっちゃんには心配をかけた訳だし」

宗助は苦笑いをしながら言った。


分厚いパンケーキが3枚、それらを隠すように生クリームが盛られていた。

極めつけはチョコレートソース、飾りつけはいちごとバナナである。

「何か、見ただけで胸焼けがしてきた…」

桑田は呟くように言うと、ブラックコーヒーを口に含んだ。