久しぶりに、夜に眠った。

夏々子が目を開けると、宗助はいなかった。

「――ソウ、ちゃん…?」

眠い目をこすりながら寝室を出ると、キッチンに宗助がいた。

「ああ、なっちゃん」

宗助が夏々子の存在に気づいた。

「何してるの?」

夏々子は宗助に歩み寄った。

「朝ご飯を作ってたんだ、パンケーキ」

宗助は得意そうに笑った。

「ホント?」

そう聞いた夏々子に、宗助は首を縦に振ってうなずいた。

宗助が作るパンケーキは絶品だ。