首を横に振られた理由がよくわからなかった。
「――眠りたくない…」
呟いているのかと思うような小さな声で、夏々子が言った。
「どうして?」
宗助が聞いたら、夏々子は話したくないと言うように目をそらした。
その様子に、宗助は自分に出会う前までのことを理解した。
(この子は、よっぽどひどい目にあってきたのかも知れない…)
雪の中で埋もれるようにして倒れていた夏々子を見つけた。
夏々子の目を見た瞬間、宗助は思ったことを口に出した。
――身寄りがいないのか?
同時に感じたことは、
(この子を助けてあげたい)
ただ1つの思いだった。
「――眠りたくない…」
呟いているのかと思うような小さな声で、夏々子が言った。
「どうして?」
宗助が聞いたら、夏々子は話したくないと言うように目をそらした。
その様子に、宗助は自分に出会う前までのことを理解した。
(この子は、よっぽどひどい目にあってきたのかも知れない…)
雪の中で埋もれるようにして倒れていた夏々子を見つけた。
夏々子の目を見た瞬間、宗助は思ったことを口に出した。
――身寄りがいないのか?
同時に感じたことは、
(この子を助けてあげたい)
ただ1つの思いだった。