「なっちゃんに嫌われるぞ」

宗助がたしなめるように言った。

「遅刻するなっちゃんが悪いんだ、これくらい別にいいだろ」

桑田はタバコの先に火をつけながら言葉を返した。

「宗助さんって、ホントなっちゃんには甘いよねー。

砂糖を10杯入れたミルクティーって感じ?

俺やヤスくんにはすっげー厳しいのに」

タバコを吹かす桑田の横顔を見ながら瑛太が言った。

「そうか?

瑛太とヤスにも、なっちゃんと同じように接してきてるはずだが」

そう返した宗助に、
「全ッ然!」

瑛太と桑田は声をそろえて返した。