「何にもわかってないんだね」 「………え?」 その時だった。 バンッ! 「………っ!」 眩しい光に思わず目がくらむ。 真っ暗だった部屋に、光がさした。 「………あ……」 そこにいたのは。 「……何、してんだ?」 いつもより冷たい瞳をした稚尋だった。 途端に変な汗が体中からふきだしてきた。 弥生君があたしを後から抱きしめている形…… 言い逃れが出来ない体勢だった。 .