「ねぇ…どういう事なの?」





稚尋があんなに弥生君を嫌う訳を。


それが知りたくて、電話をした相手。




〔んー…あのさぁ…前にあたしは稚尋の義理の姉だって言ったでしょ?〕





冬ちゃんだった。


冬ちゃんとは高校に入ってからも度々こうやって相談にのってもらったりしてる。





一応…お姉さんだしね。



「うん?」






そう。



稚尋と冬ちゃんは義理の姉弟であって、稚尋の親は離婚している。










聞いてなかったけど、多分稚尋のお母さんが弥生君を引き取ったんだね。









〔まぁ―…一言で言うと、稚尋の両親がいけないんだよね〕




冬ちゃんは電話越しにフッと渇いた笑いを混ぜながら、言った。