「ほら、もうすぐ朝宮のお母さんが帰ってくるから、今日は私のおごりということで。みんなでお寿司にしましょ!」 「やったー!」 「先にちゃんと手を洗ってくるのよ」 「もちろん! 行こっ、稚尋」 はしゃぎながら稚尋の手を引いて小走りに廊下をかけてゆく澪。 「転ぶなよ」 「平気だよ〜! おっすしー、おっすしー」 珍しくはしゃぐ小さな子供のような澪に、愛しさが込み上げてくる。 「澪」 「なあにー?」 そして。