毎日が、毎日ドキドキで本当にこのまま稚尋と一緒にいたら、早死にしてしまうかもしれない。




生き物の心臓の鼓動回数は決まっているって誰かに昔聞いた気がする。



でもいいや。

今が幸せだから。






幸せのまま、死ねるなら。





「…何恥ずかしい事平気でっ!!///」


慌てふためく澪を横目に稚尋は余裕な声でただ笑っていた。



〔ははは!かーわーいーい!〕



絶対、馬鹿にしてる。

あたしで楽しんでる!!!














「可愛くないっ!!!」



ここが自分の部屋である事。


既に夜が更けた時間帯である事。





そんなもの、全部忘れて澪は叫んだ。




〔…煩い〕




「誰が!」







こうやって、稚尋と対等に付き合えるようになって、言い合う事が出来て喧嘩が出来る。





それはとても幸せな事なのだ。




失う事がわかっていたら、始めから手に入れたりなんかしない。




失う事がわからないから、“今”を大切にするんだ。







それから30分後、澪は電話を切り、眠りについた。