『兄ちゃーん!』



いつだったか。

まだ何も知らなかった僕。





僕はいつも兄さんの後をついてまわってた。


本当に、兄さんが大好きだった。










でも。




『あっちいってろ』


兄さんが僕と遊んでくれた事なんて、なかった。







あの頃は、何もわからない振りをしていたのかも知れない。



小さな頃の記憶は曖昧だけど、よく覚えてる。









僕に、味方はいなかった。


















誰、一人として。