そんな稚尋に少々いらつきながらも、目の前で何も知らずに眠る自身の兄を弥生は無表情で見つめた。





どうして……







どうして同じ人間なのに。


同じ血が流れているって言うのに。














こんなにもお互い、生き方が違うのだろうか。

















「…っくしゅん……」








その行動で、弥生は一気に現実に引き戻された。






稚尋のちょっとしたくしゃみ。




まぁ、考えて見れば、そんな薄手の格好をしているからだとは思うのだが。








…………………。