あたし達、強がっているだけで、本当は弱虫なのかもね。




お互いに。









「澪…」



「……稚尋」





お互いの存在を確かめるかのように、ゆっくり、優しく重なる二つの唇。



この感触も。


この熱も。





全部、手放したくなんかない。








「………っ…」



涙が溢れたのなら、拭えばいい。




「大好き」




笑顔が溢れたのなら、守ればいい。











二人の距離が離れたのなら。



「………っ…ふっ」





「……ごめんな…澪。こんな弱くて、さ……」






また、近づければいいだけだ。