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 待ち合わせ場所の児童公園に着くと、友紀はすでにいた。
 が、彼女はひとりではなかった。

「おお! やっと来た!」

 私に手を振っている友紀のすぐ側には、見覚えのある男子がふたり。

 ひとりは同じクラスにいる友紀の彼氏、もうひとりは、これまた同じクラスの上村(かみむら)だった。

 ――なんで上村がここに……?

 訝しく思いながら三人に視線を送ると、それに気付いた友紀が少し気まずそうに肩を竦めた。

「ごめんね。ほんとは莉子(りこ)とふたりっきりで楽しみたかったんだけど、こいつがどうしてもって言うから……。でも、そうなると人数が半端になるし……。で、どうしようかってこいつと相談して、上村君も誘っちゃおうかって話になってね」

「――ふうん……」

 どうにもわざとらしい言い回しに、私の疑惑はさらに大きくなった。
 けれども、これ以上は追求する気にもなれなかったので黙っていた。

 一方、友紀達に無理やり連れて来られた――と思われる――上村は、私に向けて微笑しながら軽く頭を下げてくる。

 けれども、私は笑い返すどころか、よけいに眉間に皺を寄せた。
 愛想笑いは苦手なのだ。

「さ、とにかく早く行こっ!」

 気まずくなりかけている空気を払拭するかのように、友紀は明るく言った。