思わず身を乗り出して、ただただ食い入るように見入ってしまう。

 はぁ……。本当、見れば見るほど――。

「かなり凄いだろう?」

 感動のあまり言葉が出ない私の代わりに、先輩が気持ちを代弁してくれた。

「はい、すごいです、すごすぎます! こんなテーマパークがあったなんて知りませんでした。本当、すごいっ」

 思わず、両手握りこぶしで力説してしまう私に、先輩は柔らかい笑顔を向けてくる。

 その表情があまりに優しげで、ドキンと鼓動が大きく跳ね上がる。

「あ、あの、どうして、私が建築模型が好きだって分かったんですか?」

 照れ隠しの質問に、先輩はニヤリと少し人の悪い笑みを浮かべた。

「さあ、どうしてでしょう?」

「教えて下さいよ。気になるじゃないですか!」

 断然からかいモード全開の笑顔に、ちょっとばかりムッとして語気と視線を強める私の反応に表情を改めた先輩は、「実は……」と、声のトーンを落とした。

 さっきまでとは違う真剣なまなざしに、何を言われるのだろうと、ドキドキしてしまう。

「は、はい?」

 姿勢を正す私の顔に、真剣な先輩の顔がスッと近づき、ポソっと静かな爆弾が投下された。

「俺エスパーなんだ。で、考えていることは全部お見通しー」

「は……?」

 エスパーだぁっ!?

 そんなことがあるわけないでしょうがっ!