【応募した部門】
青春恋愛

【あらすじ】

本嫌いの図書委員、高校二年の藤川学はある日、鍵が掛かっているはずの図書室の中で北条希美と出会う。難病を抱え学校に通うことができない希美。学との会話を楽しんだ彼女は週に一度だけ誰もいない図書室でこっそり彼と会うことを約束をする。本が好きで人懐っこい希美に次第に惹かれる学。しかし、夜の屋上で一緒に過ごした日を最後に希美は学の前から姿を消してしまう。不安になった学が彼女の病院に見舞いに訪れるも、そこに北条希美という入院患者は元々存在していなかった。希美の実家まで訪れた学は、そこで初めて彼女が既に二年前に病死していたことを知る。彼女が書いた小説を偶然図書室で見つけたことがきっかけで、自分の前に希美が現れたと悟った学だったが、その本はすでに図書室から姿を消していた。本を探し出して彼女に再会する為、学は街中を駆け巡る。そしてついに希美との再会を果たす。希美は自分の真実を明かし、彼女の本当の気持ちを知った学は、今度は自分が物語を書くことを決意する。