「喜んでもらえてよかったです」
瞳の中に好奇心を宿して話す沖田さんの顔は、無邪気な喜色で溢れている。
余程大学という場が新鮮だったのだろう。今日は誘ってみて良かったな。
教授が言っていたあの言葉の意味は何なのか、なんて沖田さんからの質問に答えながら歩いていれば、彼の視線が不意にピタリと止まる。
視線の先を辿れば、そこには大きな公園。
遊具で遊ぶ子どもやキャッチボールをする子ども達の姿が疎らに見える。
――そういえば、初めて壬生寺で会った時にも微笑ましそうに子どもを見つめていたっけ。
きっと子どもが好きなんだろうな。
優し気な表情がそれを物語っている。