モヤモヤとする気持ちを抱えたまま、膝を折りたたんで顔を埋(うず)める。
「……何やってんだろ、私」
何だか、こうやって一人で悩んでいるのが馬鹿らしくなってきた。
「……よし、」
沖田さんを探しに行こう。
こうしていつまでもうじうじしていたって仕方がないし。
沖田さんを探してみて、見つからなかったら諦めよう。彼は成仏したんだと、そう思えばいい。――またいつもの日常に戻るだけだ。
そうと決まったら早速出掛けようとコートを着て、急ぎ足で寒空の下に飛び出した。
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