……そういえば、幽霊は食事をするのだろうか。
今朝は私が家を出るギリギリまで沖田さんが帰ってこなかったこともあり、一人で軽く食事を済ませてしまったけれど。
今までずっと壬生寺周辺にいたと言っていたし、多分食事は必要ないのだろうとは思う。しかし沖田さんがいるのに私一人で食事を摂るというのも不思議な感じがする。
……よし。どうせなら、沖田さんの分も一緒に用意してしまおう。
もし彼が食べられなければ明日の朝食分に回してもいいし。
冷蔵庫を開けて食材を確認し、よし、今日はカレーにしようと決定する。
一人では自炊するのも億劫で市販の惣菜やインスタント食品で済ませてしまう日も多かったけれど、一緒に食卓を囲んでくれる人がいると思うと料理するのも楽しくなってくる。
沖田さんが帰ってくるのを心待ちにしながら、早速調理に取りかかった。