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窓の外からそっと部屋を覗き込んでみる。
明かりは消されているけれど、微かに人の気配は感じる。

きっと結月だろうという確信を持ちながらも、最後に一目姿を見たいと思った総司は、姿を消したまま窓を通り抜けて室内へと足を踏み入れた。


そこに居たのは――――。


「っ、沖田さん……」


――――総司の予想通り、結月は居た。

だけど――髪を乱して、目を真っ赤にして、一人で泣き崩れている姿なんて……想像していなかった。


直ぐに我に返った総司は、姿を現して結月の前へと降りたつ。


「っ、結月さん」

総司の姿を目にした結月は、ぽろぽろと涙を零して総司に抱き付く。


「っ、良かった、もう、消えちゃったかと、思って……っ、沖田さんにもう会えないって、思ったら……」

泣きじゃくりながら話す結月の姿に、総司は――今まで感じたことのないような激しい胸の痛みに襲われた。