――――そうだよね。
心残りがなくなれば、沖田さんは成仏して消えてしまう。
……分かっている。出会った時から、分かっていたことだ。
むしろ成仏の手助けをするために、一緒に生活することになったのだから。
だけど、心の何処かでは――まだ、このままで。
共に穏やかな生活を送っていられるんじゃないかって、思っていた。
でも、今の沖田さんの言葉が現実味を帯びて胸に圧し掛かってきて、息が苦しくなる。
――――本当は、もうずっと前から気付いていたんだ。
沖田さんにだけ感じる、この想いの正体に。
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