「結月さん……すみません。貴女を責める資格なんて僕にはありません。僕の為を思っての行動だということだって……全て分かっているんです。それなのにその思いを踏みにじって、責め立てて……本当にすみませんでした」


先程の私みたいに、深く頭を下げる沖田さん。
だけど悪いのは私であって、沖田さんに非はない。


「な、謝らないでください……!沖田さんは何も悪くないです!全部私が悪いです!」
「いえ、僕が悪いです」
「違います!私が、」

沖田さんとどちらが悪いのかの言い合いをしていれば、「……おい」と低い声が耳に入ってきて、思わず閉口する。


「お前ら……俺がいること忘れてねーか?」

口元を引き攣らせたトシ先輩。
忘れていたわけではないけれど……トシ先輩を置いてけぼりにしていたことは事実だ。


「っ、あはは!土方さんってば、仲間外れが寂しかったんですね」
「な、仲間外れなんてそんな……」


可笑しそうに笑いだした沖田さん。

沖田さんの言葉を否定しようとすれば、「仲間はずれがなんだって?ああ?」とドスの効いた声が耳に入ってきて、思わず肩が跳ねた。