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あの後、近場のカフェに入った私たち。
そこでトシ先輩に、全てを話した。


――――新選組の沖田総司が幽霊となって私の家に居るということ。
成仏できるように力になりたいということ。
トシ先輩は、土方歳三の生まれ変わりだということ。


私の言葉を笑うことも茶化すようなこともなく真剣に聞いてくれたトシ先輩は、私が話し終えると納得がいったとでもいうように息を漏らした。


「……驚かないんですか?」
「あ?十分驚いてる」

いつもと然して表情が変わっていないように見えるけれど、これでも驚いたらしい。


「……私が言ったこと、信じてくれるんですか?」
「お前はこんな嘘つく奴じゃねーだろ」


もちろん信じてほしいとは思っていたけれど――あまりにもすんなり受け入れてもらえたので、何だか拍子抜けしてしまった。