「あはは……トシ先輩に気に入ってもらえるなんて嬉しいなあ」
「ああ?どーの口が言ってんだこら。さっき嬉しくないっつってんのも全部聞こえてるんだよ」

両頬を思いきり引っ張られて痛みに涙が出そうになる。


「いひゃいいひゃい!ふみませんへひた……!」
「あははっ!立花変な顔~!!」

私の顔を指さしてお腹を抱えて笑っているひか先輩に、軽い殺意が芽生えそうになる。

ひか先輩が余計なことさえ言わなければ私が変な顔になる事態は避けられたんですけどね……!

このままの状態で小言でも並べられるかと思ったけれど、今日は機嫌が良いのか頬に伸ばされていた手から直ぐに解放される。