『ユージさんこんばんは!前回は素敵なアドバイスありがとうございました。自分のできること、ということで、バイトを始めることにしました!なんとタピオカのお店です。毎日新しいことの発見で楽しいです。本当にありがとうございます』

 送ったけれど、読まれなかった。

『ユージさんこんばんは!もしかして風邪気味ですか?なんとなく鼻声っぽい。おだいじにしてくださいね。新しく始めたバイトですがだいぶ慣れてきました!働くって大変だけど楽しいですね。ユージさんはどんなバイトをしていましたか?』

 これも、読まれなかった。仕方ない

『ユージさんこんばんは。今日はすごく腹が立つことがありました!ムカムカがおさまらないので癒しの曲お願いします!』

「おーっと!タピちゃんが珍しく怒っているね。 何があったのか分からないけれど、この曲をタピちゃんに送ります。明日はきっといいことあるよ。シェイキーパフォールでアンラッキーデイ」

 読まれた……。このタイミングで読んでくれた……。そして素敵な曲と言葉まで……。

 今夜ばかりは踊らずに静かに曲に耳をすませる。お赤飯は、番組が終わってから炊いておこう。ああ、ユージさんは、やっぱり一番欲しい言葉をくれる天才だ。この人の言葉や気持ちに救われている人は、この世界にたくさん、たくさんいるのだろう。
 優しいメロディに身を任せ、私はゆっくりと目を閉じた。