「はぁっ?俺がいつストーカーなんかしたんだよ!?
部屋とかそんなの知らねぇーし」
「これ……私の部屋のクローゼットのそばで
見つけたわ。
こんなの持っているのあんたしか居ないじゃない」
美里さんは、そう言ってキーホルダーを突き返した。
2人の写真が入ったキーホルダーだ。
これがクローゼットのそばに置いてあった。
「し、知らねぇーし。
お前…それ自分のじゃねぇーの?
復讐のつもりで、そんな言いがかりをつけるなよ」
まだ、とぼけるつもりらしい。
明らかに無理がある。しかしそれを認める気はない。
むしろ逆ギレしていた。
するとそれを聞いたまどかが元カレに怒った。
「う、嘘を言わないで下さい。
美里がそんな事する訳ないじゃないですか。
そもそも、そんなの指紋を調べてもらえば」
まどかが言い返していると元カレは、
折りたたみナイフをポケットから取り出して
ギリッと握り締めてきた。
「許せない。
俺を侮辱した罪…これで終わらしてやる」
「ちょっと何を考えてるのよ!?」
ガタガタと身体が震え上がる美里さんとまどか。
まったく。黙って反省してくれたら
こんな事はしなくても済むのに…。
『ちょっと龍心ちゃん。これってヤバくない!?
もうそろそろいいのではないかしら?』
鈴木さんがオロオロしている。
……そうですね。
そろそろお仕置きが必要のようだ。
俺は、実行に移す決意する。猶予は、与えた。
その間に反省をしなかった、この男に
責任を払ってもらう。
ずっと黙っていた俺は、口を開いた。
「言いたい事は、それだけですか?」
「はぁっ?」