「俺は、横井美里さんの知り合いですよ」
「はぁっ?何を言っているんだ?
あ、美里!!あのさ……」
不機嫌そうに睨み付ける彼だったが
美里さんに気づいてしまった。
元カレは、俺を押し退けて美里さんの所に行こうとした。
「キャアッ!?」
「美里、危ない!!」
慌ててまどかは、美里さんの前に立ち
庇おうとした。そうはさせない!!
俺は、元カレが彼女達の所に行く前に
先回りをした。
「あなたが話をしたくても美里さんは、
嫌がってますよね?
相手の気持ちや迷惑も考えてあげて下さい」
怒る元カレに冷静に言い放つ。
自分の気持ちを相手に押し付けるものではない。
しかし。
「はぁっ?美里の気持ちや迷惑?
そんなの思う訳ないだろう。だってコイツは、
俺に惚れているんだから」
平然と言い放ってきた。
ある意味……おめでたい頭だな。
前向きと言うか……思い込みが激しい。
「ちょっと、勝手な事を言わないでよ!?
私は、もうあんたの事なんて好きじゃないわ」
美里さんは、負けじと言い返した。
だが元カレは、理解が出来ないようだ。
「そんな訳あるか!!
告白だってお前からしたくせに。
大体浮気ぐらいで別れるとかどういう事だよ!
あんなの遊びの内だろ」
「あんたが、そういう自分勝手な人間だと
思わなかったのよ。それよりただの遊び?
遊びなら何をしてもいいと思ってるの!?
それと私に対してストーカーとかやめてよ!!
部屋を荒らすし、盗聴なんて信じらんない」