美里ったら……わざとね!?
取り残される私と課長。
えっと…と私は、困っていると

「う~ん…何だか気を遣わせちゃったかな?」と
クスクスと課長に笑われてしまった。

「あ、はい。そうですね…美里ったら
困ったものです」

逆に恥ずかしくなってしまった。
課長だと心が読まれそうで
余計に恥ずかしくなってしまう。
どうするのよ……これ。

「あの…すみません。
せっかくの食事なのに……」

「どうして君が謝るんだい?」

「それは……」

謝る必要はないのかも知れないけど
何だか謝らないといけないような気がした。
自分は、小心者なのかも知れない。

「それよりこのパスタ美味しいねぇ~女性に
人気なお店なのも頷ける」

「そ、そうですね。雑誌にも
取り上げられたらしいですよ?」

「へぇ~なるほど、分かる気がする。
女性は、こういうお店に詳しいよね。この間もさ」

すると課長は、それに気遣うように
話を逸らしてくれた。それからも
色々と話しやすいように話をふってくれるので
助かった。お陰で、気まずい雰囲気にならずに
食事を済ませる事が出来た。

食事を済ませると課長は、伝票を持って行こうとする。
私は、慌てて財布を出そうとすると
「あぁいいよ。せっかくの友達との食事に
邪魔したお詫びだから」と言ってくれた。

「えっ…?でも」