「はぁっ?何?コイツら……。
頭イかれてんじゃないの~?
マジでウケるんですけど~」
「私達が佐野をイジメてる?
クラスメートだから、ちょっと皆でふざけあった事も
あったけどイジメた事なんて一度も無いし。
証拠でもあんの?おばさん」
笑いながら馬鹿にしていた。
悪ふざけがイジメの根元になることもあるのに
彼女らは、そんなのは気に止めない。
そうなるだろうと思っていたけど……。
「こらこら君達。嘘はいけませんよ?
確かにあなた達は、麻衣ちゃんをイジメていた。
机に落書き、教科書を破いたり
酷い場合は、階段から突き落とそうともしましたよね?」
俺は、言葉に出して伝えた。
言うだけでも心が痛い……。
見る限り酷い事ばかりだ。階段なんて
一歩間違えたらもっと早くに死んでいたかもしれない。
「はぁっ?階段なんか
突き落として無いし…証拠でもあんの?」
「ってかさ~さっきから失礼じゃねぇ?
急に来て言いがかりつけてきたり
マジで気持ち悪いんですけど」
なのに彼女達は、罪悪感すらない。
人を死に追いやっても……。なんて酷い。
これが同じ人間のすることなのだろうか?
「嘘を言わないで。あなた達の行動は、
全部課長が見ているのだから」
まどかは、俺が馬鹿にされたと思い
代わりに怒ってくれた。
まどか……。
「見たってさ~証拠は?
証拠も無いのに、疑われるなんて
不愉快なんですけど……」
「もうさ~マジウザいし
勝手な憶測で言ってんじゃねぇーよ!
謝れよ……私達に」
逆に謝れと請求される。
やはりダメなのか?
この子達に分かってもらおうなんて……。
『……許せない』