俺は、頷くと不安がっているまどかの背中を
ポンッと叩きドアを開けた。
そうすると記憶で見たイジメていた女の子達が
楽しそうに3人集まっていた。
「何よ?あんた達……」
「イケメン…でも、何!?」
俺達を見てかなり驚いていた。
知らない人が突然現れたら驚くのは、
仕方がないことだ。だが今は、それはどうでもいい。
「これは、お楽しみ中…大変失礼しました。
あなた達は、森岡中の圭織さん、亜澄さん。
里緒菜さんですよね?」
彼女がイジメっ子だったのは、間違いない。
俺の見た記憶には、その光景が目に焼きついて
離れなかった。酷いものだ……。
「何で、私達の事を…?」
「あなた達が同級生の佐野麻衣さんを
イジメて自殺に追いやったんですよね?」
俺は、ハッキリとした口調でそう問いただした。
しかし彼女達は、驚くより
何ふざけたことを言っているの?みたいな
冷たい表情だった。
「はぁっ?何言ってんだ?コイツ……。
何で私達が、佐野をイジメた事になってんの」
「ってか、誰よ?あんた…警察呼ぶ?
変な男に絡まられているってさ」
反省するどころか逆にとぼけられた。
まったく反省をする気はないらしい。
すると、まどかが慌てて間に入ってきた。
俺を庇うために……。
「あの……私達は、佐野麻衣さんの知り合いなんです。
死ぬ前に本人から聞いて…あなた達が
イジメているって言っていました!」
必死に訴えてくれた。
しかし女の子達は、大声で笑い出した。
人を馬鹿にしたような笑い方だ。